研修医・専攻医の初任給はいくら?給与の実態と賢いキャリア戦略

目次
- 最新データで見る研修医・専攻医の平均年収(厚労省資料より)
- 大学病院 vs 市中病院|初任給に150万円以上の差も
- 「医師の初任給」が低いと感じられる背景とは?
- ①大学病院の役割と給与構造
- ②市中病院の採用戦略と給与水準
- ③アルバイト禁止による収入構造の違い
- 一般企業との比較:医師の初任給の「真の立ち位置」
- 「初任給」は通過点:専攻医(後期研修医)からの給与飛躍
- 専攻医期から広がる可能性
- ①経済的な余裕の拡大
- 30代前半で1,000万円に迫る水準
- 地域ごとの年収相場:地方・へき地の給与プレミアム
- 勤務医の年収格差の核心:転職による「給与の最大化」戦略
- 【考察】民間病院への転職が年収を押し上げる理由
- ①民間病院の優位性
- ②大学病院の限界
- 【補足】開業医との年収格差:キャリアの最終目標の確認
- 初期キャリアの選択が「アルバイト・転職」に与える影響
- 大学病院出身医師の戦略
- ①専門性とブランド力
- ②転職による年収リセット
- ③研究医から臨床医へ
- 市中病院出身医師の戦略
- ①即戦力としての評価
- ②早期転職によるステップアップ
- ③生活の質の向上
- 初任給以降のキャリア設計|年収最大化の具体策
- 専門医資格の早期取得
- アルバイト・副業の活用
- 医師としての「初任給」を未来への投資に変える戦略
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本記事では、厚生労働省の公的データをもとに、研修医時代の給与の実態を紐解いていきます。 「医師の初任給は低い」という印象の背景にある構造的な要因を深掘りし、キャリアの最初の選択が持つ意味を改めて考えてみましょう。
最新データで見る研修医・専攻医の平均年収(厚労省資料より)
厚生労働省の調査によると、研修医(初期研修医)の平均年収は約435万円(1年次)〜481万円(2年次)、専攻医(後期研修医)は約696万円とされています。
| 区分 | 推定平均年収 |
| 初期研修医(1年次) | 約435万円 |
| 初期研修医(2年次) | 約481万円 |
| 専攻医(平均) | 約696万円 |
この水準は、一般企業に勤める20代の平均年収(330〜400万円)と比較すると高めですが、「医師=年収1,000万円以上」という世間のイメージとのギャップから、「初任給が低い」と感じる医師も少なくありません。
大学病院 vs 市中病院|初任給に150万円以上の差も
研修医の給与は、研修先が大学病院か市中病院(臨床研修病院)かによって大きく異なります。以下は厚労省資料に基づく比較です。
| 区分 | 初期研修1年次 | 初期研修2年次 |
| 市中病院 | 約451万円 | 約502万円 |
| 大学病院 | 約307万円 | 約312万円 |
| 年収差 | 約144万円 | 約190万円 |
この差は、研修医時代の生活や奨学金返済に大きく影響するため、研修先選びの際には「給与水準」も重要な判断材料となります。
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/index.html
※上記調査結果を参照し、複合的に算出しています。
「医師の初任給」が低いと感じられる背景とは?
前述のデータからもわかるように、市中病院の平均年収は大学病院よりも高い傾向にあります。
「医師の初任給は低い」という印象は、給与水準が抑えられがちな大学病院の研修医データが、世間に広まりやすいことが一因です。
①大学病院の役割と給与構造
大学病院は、診療だけでなく教育・研究機関としての役割も担っており、医療の最前線で高度な医療を提供する一方で、次世代の医師を育てる場でもあります。そのため、研修医の人件費は臨床収入ではなく、教育・研究予算から捻出されることが多くなります。さらに、大学病院は全国から多くの研修医を受け入れているため、限られた予算の中で一人あたりの給与が抑えられる構造になっているのです。
このような背景から、大学病院での研修は給与面では厳しいものの、教育体制や症例の豊富さ、学術的なブランドなど、将来のキャリアにとって大きな価値を持つ要素が揃っています。
②市中病院の採用戦略と給与水準
一方、市中病院では、地域医療を支える即戦力の医師を確保することが重要課題となっています。そこで、初期研修医の段階から比較的高い給与を提示することで、優秀な人材を積極的に採用しようとする戦略が取られています。
給与水準の高さは、医師としての生活の安定だけでなく、研修先選びの大きな魅力となり、結果として市中病院の競争力にもつながっています。
③アルバイト禁止による収入構造の違い
臨床研修制度の理念により、研修医は研修に専念することが求められ、原則としてアルバイトは禁止されています。つまり、研修医の2年間は、病院から支給される給与がほぼすべての収入源となります。
これは、一般企業の新卒社員が副業やインセンティブ収入を得る可能性があるのとは異なり、医師の初期キャリアにおける収入構造が非常に限定的であることを意味します。
そのため、初任給の差は単なる数字以上に、生活設計や経済的な余裕に直結する重要な要素となります。研修医としての2年間をどのような環境で過ごすかは、医師としてのスタートラインにおける大きな選択となるのです。
初期キャリアにおいて、高い初任給を優先するか、学術的ブランドや教育環境を重視するか。この選択は、医師にとって非常に重要な分岐点となります。
一般企業との比較:医師の初任給の「真の立ち位置」
医師の初任給が、同年代の一般企業勤務者と比べて低いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、統計データをもとに客観的に見てみると、必ずしもそうとは言い切れません。
- 20代後半の平均年収(全産業・学歴計)は約400万円程度と推定されています。
- 市中病院の研修医:平均年収451.0万円 → 一般企業より高い水準。
- 大学病院の研修医:平均年収307.4万円 → 一般企業の平均を下回る。
この差が、「医師の初任給は低い」という誤解を生む最大の要因となっています。
特に大学病院で働く研修医は、同年代の一般企業勤務者よりも経済的に厳しい状況に置かれやすいという現実があります。
「初任給」は通過点:専攻医(後期研修医)からの給与飛躍
医師のキャリアにおいて、初任給はあくまで通過点です。初期研修を終えた後の「専攻医(後期研修医)」の段階から、給与水準は大きく、そして急激に上昇していきます。
専攻医になるのは、最短で医学部卒業後2年間の初期研修を終えた26歳以降。この時期の医師の給与は、600万円〜1,000万円超へと大幅に上昇し、一般企業との差が開き始めるタイミングです。
| 年齢階級 | 月給 | 年間賞与 | 推定平均年収 |
| 25~29歳 | 560,700円 | 233,300円 | 696.1万円 |
| 30~34歳 | 770,000円 | 451,700円 | 969.1万円 |
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/
専攻医期から広がる可能性
①経済的な余裕の拡大
20代後半で専攻医になると、平均年収は約700万円に達します。これは、初任給期に感じていた経済的な制約から一気に解放されるタイミングでもあります。
研修医時代は、給与が限られているうえにアルバイトも原則禁止されているため、生活費や貯蓄に不安を感じる先生方も少なくありません。
しかし専攻医になることで、給与水準が大きく上がり、生活の安定だけでなく、将来の資産形成やライフイベント(結婚・住宅購入など)に向けた準備も現実的に進められるようになります。また、専攻医期からはアルバイトが可能になるケースも多く、病院からの給与に加えて副収入を得られるようになることで、経済的な選択肢が一気に広がります。
30代前半で1,000万円に迫る水準
30代前半になると、医師の平均年収は1,000万円に迫る水準に到達します。
この金額は、日本の全職種の平均年収(約458万円)と比較しても、倍以上の水準であり、医師という職業の専門性と責任の重さが、報酬面にも反映されていることがわかります。
この時期は、診療科の選択や勤務形態によってさらに年収が伸びる可能性があり、キャリアの方向性を見直す重要なタイミングでもあります。
「どこで、どのように働くか」によって、収入だけでなく、働き方や生活の質も大きく変わってくるため、専攻医期はまさにキャリアの分岐点といえるでしょう。
地域ごとの年収相場:地方・へき地の給与プレミアム
医師の年収は、勤務地が地方になるほど高くなる傾向があります。これは、医師の地域偏在を是正し、人材を確保するために、地方の医療機関が高い給与を提示せざるを得ないという背景があります。
| 順位 | 都道府県 | 推定平均年収 |
| 1位 | 山口県 | 2,164.3万円 |
| 2位 | 福島県 | 1,684.6万円 |
| 3位 | 鹿児島県 | 1,631.7万円 |
| (参考) | 東京都 | 1,627万円 |
| (参考) | 大阪府 | 1,567万円 |
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2022/
地方の病院への転職は、年収アップに直結する、非常に有効な戦略のひとつです。
初任給が低かったと感じる若手医師にとって、地方での勤務は、高い報酬と豊富な臨床経験の両方を得られる貴重なチャンスとなるでしょう。
勤務医の年収格差の核心:転職による「給与の最大化」戦略
初期研修や後期研修を経て本格的なキャリアをスタートする際、年収に最も大きな影響を与えるのが「勤務先の経営母体」です。この構造を理解することは、将来の転職戦略を立てるうえで欠かせません。
▼経営母体別の勤務医平均年収(令和5年)
| 開設者(経営母体) | 医師の平均年収(病院長除く) |
| 医療法人(民間病院) | 1,498.4万円 |
| その他(公益法人、学校法人等) | 1,463.0万円 |
| 公立病院(都道府県立、市町村立など) | 1,455.7万円 |
| 公的病院(日赤、済生会など) | 1,451.7万円 |
| 国立病院(国立大学法人など) | 1,410.1万円 |
| 社会保険関係法人 | 1,282.4万円 |
【考察】民間病院への転職が年収を押し上げる理由
①民間病院の優位性
医療法人が運営する民間病院は、医師に対して最も高い給与水準を提示している傾向があります。
これは単なる報酬の多寡ではなく、民間病院が地域医療のニーズに迅速かつ柔軟に対応しながら、経営効率と収益性を追求していることの表れです。民間病院では、診療報酬を中心とした収益構造の中で、医師の働きに対する対価が明確に反映されやすく、成果や役割に応じた報酬体系が整備されています。
また、医師の採用・定着を重視する病院では、給与だけでなく勤務環境や福利厚生の面でも工夫がなされており、働きやすさと収入の両立を図ることが可能です。特に、大学病院などで専門性を磨いた先生方が民間病院へ転職することで、これまでの経験が高く評価され、年収が大幅にアップするケースも少なくありません。
民間病院は、医師のキャリアの「次のステージ」として、非常に魅力的な選択肢となり得ます。
②大学病院の限界
一方、国立病院(国立大学法人病院)では、教育・研究活動に重点が置かれているため、年収面では他の病院に比べて不利になりやすい傾向があります。
大学病院は、医療の高度化や学術的な発展を担う重要な役割を果たしているものの、その分、診療以外の業務(研究・教育・学会活動など)に時間を割く必要があり、臨床収入に直結しづらい構造となっています。
また、大学病院では多くの医師が在籍しているため、個々の医師に対する報酬が均等化されやすく、成果に応じた報酬の伸びが限定的になることもあります。
そのため、大学病院での経験は非常に価値がある一方で、年収面での上昇を目指す場合には、民間病院への転職が現実的な選択肢となることが多いのです。
【補足】開業医との年収格差:キャリアの最終目標の確認
勤務医の平均年収が約1,460万円に対し、開業医(病院長・院長)の平均年収は約2,630万円。約1.8倍もの差があることから、勤務医としてのキャリアを積んだ後のさらなる可能性を示しています。
初期キャリアの選択が「アルバイト・転職」に与える影響
初任給が高くても低くても、その後のキャリア戦略次第で年収は大きく変わります。ここでは、大学病院出身と市中病院出身の医師それぞれの戦略を見ていきましょう。
大学病院出身医師の戦略
①専門性とブランド力
大学病院での研修は、給与面では厳しいものの、医師としての専門性を磨くには非常に恵まれた環境です。
高度な医療技術に触れ、希少疾患や複雑な症例を経験できることは、臨床力の向上だけでなく、診療科の選択や将来の専門医取得にも大きく影響します。
また、大学病院での勤務歴は、転職市場において「学術的なブランド」として高く評価される傾向があります。特に民間病院や地域の基幹病院では、「大学病院で研修を受けた医師」という肩書きが、信頼性や専門性の証として受け取られることが多く、採用時の評価や待遇にも直結します。
②転職による年収リセット
専攻医修了後に民間病院へ転職することで、初期研修時代に抑えられていた年収を一気に挽回することが可能です。
大学病院で培った専門性や診療経験は、民間病院にとって非常に価値のあるスキルであり、交渉次第では年収が数百万円単位で上昇するケースも珍しくありません。
特に専門医資格を取得している場合は、診療科のニーズとマッチすれば、年収1,000万円以上のオファーが提示されることもあります。
このように、大学病院出身の医師は、キャリアの後半で「年収リセット」を図ることができる強みを持っています。
③研究医から臨床医へ
大学病院では、研究活動に力を入れている先生方も多くいらっしゃいます。しかし、研究中心のキャリアから臨床現場へと軸足を移すことで、給与が大幅にアップするケースもあります。
民間病院では、教育体制の整備や高度な医療知識を持つ医師の採用に積極的であり、研究経験を持つ医師は「教育担当」や「専門外来の立ち上げ」など、特別な役割を担うことも可能です。その結果、給与面でも高く評価され、研究医としてのキャリアが臨床医としての価値に転換される場面が増えています。
市中病院出身医師の戦略
①即戦力としての評価
市中病院で初期研修を積んだ医師は、日常診療に直結する豊富な臨床経験を早期から積み重ねているため、アルバイト先の病院でも「即戦力」として高く評価される傾向があります。
特に外来や当直業務など、限られた時間で成果が求められる現場では、実践力のある医師が重宝され、高額な報酬が提示されることも少なくありません。
また、研修医時代から多様な症例に触れてきた経験は、アルバイト先での対応力や判断力にも直結し、信頼を得やすくなります。その結果、スポット勤務や定期アルバイトでの報酬が高くなり、年収全体を押し上げる大きな要因となります。
②早期転職によるステップアップ
市中病院での研修は、実践的な臨床力を早期に身につけられるため、専門医資格の取得を待たずとも、高待遇の病院へ転職するチャンスが広がります。
特に地域の基幹病院や民間の急性期病院では、即戦力となる若手医師を求める傾向が強く、経験年数よりも「何ができるか」が重視される場面も多くあります。
そのため、30代を待たずに年収1,000万円以上のポジションに就くことも現実的であり、キャリアの加速が可能です。早期から臨床現場で鍛えられた市中病院出身医師は、転職市場でも高い評価を受けやすく、柔軟なキャリア設計ができる強みを持っています。
③生活の質の向上
研修医時代から比較的高い給与を得られる市中病院では、生活の安定を早期に実現できる点も大きなメリットです。
収入に余裕があることで、貯蓄や資産形成を早くから始めることができ、将来的な選択肢(留学、開業、家庭との両立など)にも備えやすくなります。
また、経済的な余裕は、医師としての働き方やライフスタイルにも好影響を与えます。例えば、無理のない勤務形態を選んだり、自己研鑽のための学会参加や資格取得に投資したりと、キャリアの質を高める行動が取りやすくなるのです。
初任給以降のキャリア設計|年収最大化の具体策
医師の年収は、初任給だけで決まるものではありません。以下のような戦略を取ることで、年収を最大化することが可能です。
専門医資格の早期取得
需要の高い診療科(麻酔科、救急科、放射線科など)では、専門医資格が高待遇につながります。
▼地域・病院規模・経営母体の掛け合わせ
- 医師不足地域の民間病院
- 救急・当直体制が整った病院
- 経営体力があり医師数が少ない病院
これらを組み合わせることで、年収2,000万円超も現実的です。
アルバイト・副業の活用
専攻医になると多くの場合、アルバイトが可能となります。アルバイトは収入を上げるだけでなく、専門性に合ったアルバイトを選ぶことで、収入と経験の両方を得られます。
勤務先の規定を確認し、無理のない範囲で行うことが大切です。
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医師としての「初任給」を未来への投資に変える戦略
医師のキャリアは長く、初期の数年の給与差は、その後の数十年でいくらでも挽回できます。大切なのは、初期の選択を「未来への投資」と捉え、「いつ、どこで、どれだけの経験を積み、その経験をいつ、いくらの報酬で売るか」という戦略を明確に持つことです。
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