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医師が人間関係で悩む原因と解決法について解説

更新日: 2023/04/04
医師が人間関係で悩む原因と解決法について解説

医師は派閥争いや上下関係、人事異動にともなう環境の変化、他科や多職種との連携などにより、人間関係に悩みがちです。解決策として、積極的にコミュニケーションを取る、スタッフ同士で報告・連絡・相談をまめに行うなどの方法のほか、転職を検討するのも一つの方法です。

医師は好待遇で恵まれているというイメージを持たれがちですが、実は職場の人間関係で悩んでいる方も少なくありません。

人によっては人間関係が原因で心身に不調を来し、医師としてのキャリアを諦めざるを得なくなったケースもあります。現在の職場の人間関係に不満や悩みを抱えているのなら、原因を究明して然るべき対策を取りましょう。

本記事では、医師が人間関係で悩む原因と解決方法について解説します。

医師の約4人に1人が人間関係に悩んでいる

独立行政法人 労働政策研究・研修機構『勤務医の就労実態と意識に関する調査』によると、医師として働くうえで疲労を感じるものとして、およそ25%(複数回答)の人が「職場風土・人間関係」を挙げています。(※)

つまり、医師の約4人に1人は職場の風土や人間関係に何らかの悩みや不満を抱いていることになるのです。

また、医療業務に携わるうえでの満足度においても、職場の人間関係に「満足している」「まあ満足」と回答した人が56.2%と半数を超える一方、「少し不満」「不満」と回答した人も17.6%に上っています。(※)

人間関係に不満を覚えている人の内訳を見ると、精査はそれほど大きくありませんが、年齢別では以下のように若干の差が見られます。(※)

年齢 少し不満 不満
20歳代 5.7% 2.4%
30歳代 11.9% 4.5%
40歳代 12.2% 7.4%
50歳代 13.3% 4.7%
60歳代以上 12.0% 3.6%

上記のデータを見ると、若いうちはそれほど大きな不満を感じなかったのに、年齢が上がるにつれて徐々に不満が出てくるケースが多いようです。

特に40代で「不満」と回答した人の割合は、他の年齢より突出して高く、いわゆる働き盛りの年代で人間関係に悩みや不満を抱く人が多い事情がうかがえます。

※出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構.「勤務医の就労実態と意識に関する調査」.https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0102.pdf

人間関係の問題で開業を考える人も

現在勤務医として働いている人のうち、将来的に開業したいと考えている人は全体の8.9%に及んでいます。(※)

開業したい理由は多岐にわたりますが、そのうち「現在の勤務状況に精神的ストレスを感じるから」と回答した人の割合(複数回答)は25.6%に上っています。(※)

精神的なストレスを抱える理由は人それぞれですが、職場の人間関係に悩んだ末に独立開業を目指す方も一定数いることが予想されるでしょう。実際、人間関係に不満を覚えやすい40代の開業したい理由のうち、「現在の勤務状況に精神的ストレスを感じるから」と回答した人の割合は13.3%で、他の年代よりも高くなっています。(※)

※出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構.「勤務医の就労実態と意識に関する調査」.https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0102.pdf

医師が人間関係に悩む原因

人間関係に悩む原因は人それぞれですが、医師の場合は以下のような要素が主な理由とされています。

医局内の派閥争いや上下関係

医局に所属する勤務医が悩まされやすい問題の一つに、医局内の派閥争いや上下関係があります。特に大学病院の場合、医学部時代から医局の上下関係が続くため、長年にわたって人間関係に悩まされる方も少なくないようです。

他の職種であれば、嫌な人とはなるべく関わらないという方法もありますが、医師の場合、将来的な出世を目指すのであれば、医局内で良好な関係性を築くのは必須です。いくら高い技術や豊富な経験を有していても、医局内で孤立したり煙たがられたりすると、出世街道から外れてしまうことがあるでしょう。

医局で働いていると病院という大きな後ろ盾を得られる、豊富な症例に携われるなど複数のメリットがありますが、人間関係については悩みを抱えやすい環境にあります。

人事異動にともなう環境の変化

勤務医の場合、人事異動によって環境が大きく変化することもあります。

診療科が変わらなくても職場によって雰囲気や規則が変わる場合があるため、新しい環境になじむまでには時間がかかるかもしれません。

もちろん、異動前より新しい環境のほうが馴染みやすいという人もいますが、医師として多忙な生活を送りつつ一から新たな人間関係を築くのは容易なことではありません。

環境の変化になじめず仕事に身が入らなくなったり、心身に不調をきたしたりする医師もいるようです。

他科や多職種との連携が不可欠

医師は自分の専門科だけでなく、他科や多職種とも連携を取っていかなければなりません。

例えばがんの治療方針を決定する際は、内科だけでなく、外科や放射線科の三科で話し合いが必要になります。

医師は横の繋がりが多いぶん、多数の人とコミュニケーションや意思疎通を行わなければならないため、人間関係に疲れやすいといわれています。

激務で余裕がない

医師は数ある業種の中でも特に多忙を極める仕事とされています。

特に緊急性の高い疾患を取り扱う診療科や医師不足が深刻化している地方の病院では、医師一人当たりにかかる負担が大きくなりやすい傾向にあるでしょう。

人は心身に疲れや不調を来していると余裕がなくなりささいなことで衝突したり、思いやりの心を持てなくなったりするため、労働環境にゆとりのない病院では、医師同士が人間関係に悩むケースも多く見受けられます。

周囲に悩みを相談できる相手がいない

仕事や人間関係で悩みを抱えているとき、相談に乗ってくれる相手がいれば多少なりとも心が楽になります。

しかし、勤務医の就労実態と意識に関する調査によると、職場に相談できる上司・同僚がいないと感じている医師は決して少なくありません。

実際、仕事上で困ったときに相談する上司・同僚がいないと「非常に感じる」「まあ感じる」と回答した人の割合は33.8%と、全体の3割以上を占めています。(※)

周りに相談できる人がいないと自分一人で悩みや不満を抱え込んでしまい、悪循環に陥るリスクも高くなります。

※出典:独立行政法人 労働政策研究・研修機構.「勤務医の就労実態と意識に関する調査」.https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0102.pdf

医師が人間関係に悩んだ場合の解決法

医師が職場の人間関係に悩んだとき、実践したい解決法を4つご紹介します。

1.挨拶・お礼をしっかりする

挨拶とお礼は、良好な人間関係を築くために必要不可欠な要素です。

積極的にコミュニケーションを取るのが苦手な人でも、「おはようございます」「お疲れ様です」などの挨拶なら、気軽に声を掛けやすくなります。

挨拶をして顔と名前を覚えてもらえれば、用事があるときも声を掛けやすくなりますし、やがて軽い雑談を交わせるようになるかもしれません。

また、仕事を手伝ってもらったりアドバイスを受けたりしたときは、「ありがとうございます」としっかりお礼を伝えることも大切です。

病院では医師同士がお互い助け合うのは当たり前のことですが、やってもらって当然という態度でいると反感を買いやすくなります。

些細なことでもきちんとお礼を伝えれば、相手もまた助けてあげよう、困ってるときは力になろうなどと好印象を持ってもらえるでしょう。

2.スタッフ間のホウレンソウはこまめに行う

医師に限らず、職場でのホウレンソウ、すなわち報告・連絡・相談は非常に重要な要素です。

どれか1つでも怠ると、業務が滞ったり思わぬトラブルに発展したりする可能性があります。

特に医師は縦だけでなく横の繋がりも広い職業なので、スタッフ間のホウレンソウはこまめに行い、周囲の人と助け合いながら仕事を進めていくことが大切です。

成功体験からチームの結束力が高まれば、人間関係も自ずと良い方向へ向かっていくでしょう。

3.積極的にコミュニケーションを取る

仕事が忙しいとついまわりとコミュニケーションを取ることを蔑ろにしがちですが、多忙なときこそ周囲とやり取りすることが大切です。

困ったときだけ頼るのではなく、常日頃から雑談を交えたコミュニケーションを取っておけば、いざというときに自然と人が集まってきてくれます。

逆に、悩みを抱えていそうな人や不安を感じている人が身近にいるときも、積極的に話しかけてみましょう。

自分のことで手一杯だからと周囲の様子から目を背けていると、いつの間にか孤立してしまうおそれがあるので要注意です。

4.転職を検討する

職場でいろいろな方法や対策を試したけれど一向に人間関係が改善されないというときは、転職を考えるのも一つの方法です。

人間関係は職場によって大きく異なるため、勤め先を変えれば悩みが解消される可能性があります。転職活動を行うときは、現地を見学したりインターネットの口コミを参考にしたりして、人間関係のよいところを探すようにしましょう。

また、人間関係の悩みで転職する場合は、何が原因だったのかを改めて考えてみることも大切です。原因がわからないまま転職先を探すと、新しい職場でも同じような悩みを抱えることになりかねません。

良い職場の定義は人によって異なるので、自分にとってどのような職場が適しているのか、よく見極めてから求人を検索するとよいでしょう。

 

人間関係に悩んだら、周囲との接し方の見直しや転職を考えてみよう

医師は労働環境や仕事の性質上、人間関係に悩みを抱えやすい職業とされています。人間関係に悩みを抱えたまま仕事を続けると心身に大きな負担がかかり、仕事を続けるのが苦痛になってしまうおそれがあります。

人間関係がうまくいっていないと感じたら、まずは自分から積極的に挨拶する、助けてもらったらきちんとお礼を伝える、スタッフ間のホウレンソウをまめに行うなど、自分の行動を見直すことから始めてみましょう。

それでも悩みが解決しないときは、転職して新しい環境に身を置いてみるのも有効な手段の一つです。

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