収入を理由にアルバイトを行っている医師のリアルな声をご紹介いたします。
現在の様に基本給が保証されず、無給医に近い研修医時代(平成5年頃)、医局・先輩・同僚などを頼りに、定期非常勤で外来やスポットで当直などの、アルバイトを始めました。
当時は、就職斡旋業者もなく、勤務先の情報は乏しく、勤務を始めて医療機関の実態を知る様な状況でした。
印象に残っている7つの出来事
1)医局に到着した途端に、「あんた、誰?何しに、来たの。」と、全く歓迎されていないパワハラ対応的な病院
2)片道40km以上で交通費支給なしの病院
3)引継ぎ医師が来ずに、次の勤務先へ遅刻している状況でも、謝罪の言葉や残業代の支払いすら行わない病院
4)上級医に寝当直と甘言されて勤務したら、入院3件と外来多数だった外科の二次当直医療機関
5)当直室・病室を含め、衛生環境が非常に悪かった病院
6)多忙な外来非常勤の割に薄給であることを、研修医ルームで他の研修医に愚痴ったら、
私の1回の非常勤勤務の報酬が、その研修医の月給と同額で、研修医が病院管理者へクレームを言い、解雇になってしまった病院
7)外来へ入室と同時に、私を突き飛ばして、てんかん患者が強制入院となった精神科病院などです。
様々な経験が、医療機関の勤務条件、待遇などに対して見極める眼を養ってくれたと思います。
勤務条件が不明瞭なまま勤務してしまうと前述の如く、
1)全く歓迎されていないパワハラ対応
2)交通費支給なし
3)残業代未払い
4)多忙
5)劣悪な衛生環境
6)危険な精神科病院
などの苦い経験をしてしまうことがありますので、注意が必要です。
現在はアルバイトが禁止ですが、私の研修医時代は、
耳鼻科外来で、日勤4-7万円を月6日、寝当直2.5-3万円を月4日、
多忙な当直5-7万円を月1-2回などを積み重ねて非常勤収入は年500万円位でした。
医歴12年目で、寝当直月15日、非常勤外来月4日などによる大学病院勤務医時代の非常勤収入は、年1000万円位でした。
医歴25年目で、月30日当直(二次は月1-2日)、非常勤外来月4日などによる民間病院勤務時代の非常勤収入は、年2500万円位でした。
現在は就職斡旋業者、インターネットによる情報収集などによって、
最初から勤務条件を熟知してから労働契約ができる、便利かつ安全な時代ですので、
私の様な失敗をしない様にしてください。