健診バイトって実際どう?経験医師が語る本音と注意点

目次
- バイト探しの方法と健診バイトのススメ
- 健診バイトの実際と所感
- 健診バイトの勤務形態と勤務場所
- 健診バイトの業務内容
- 企業健診の業務内容
- 健診クリニックの業務内容
- 健診医として実際に働いて感じたこと
- 健診業務のリスクや対応が必要な場面について
- 見落としへのリスクと恐怖
- 対応が必要な場面に関して
- 健診バイトのメリット・デメリット
- 健診バイトのメリット
- 健診バイトのデメリット
- 健診が向く医師のタイプと向かない医師のタイプ
- 健診が向いている医師のタイプ
- 健診ではなく他のバイトに向く医師のタイプ
- まとめ:健診バイトは『働き方の幅を広げる選択肢』
- 医師のアルバイト・転職はMRT
- <医師アルバイト・転職(常勤)求人はこちら>
- <MRTアプリ「MRTWORK」>
- <LINEで医師アルバイト・転職(常勤)求人を受け取る>
しかし、マイナスイメージからは見えないようなメリットや楽しさもあります。私自身はこれまで、おそらく30カ所以上の健診バイトを行ってきたような気がします。そのなかで感じた医師バイトとしてのメリットや、少ないですが困った経験などをお伝えしながら健診バイトについて解説します。
旭川医科大学医学部卒業。初期研修後は首都圏で内科診療に従事し、現在は都内総合病院にて緩和ケア診療を行っている。医局に所属していた時期はあるものの医局派遣のバイト経験はなく、もっぱら医師求人紹介会社経由でのスポットバイト・非常勤バイト経験のみ。がん治療認定医、総合内科専門医、日本緩和医療学会専門医・指導医。
バイト探しの方法と健診バイトのススメ
医局所属なら探さずとも先輩からの紹介でバイトに行くことが多いでしょう。しかし、私自身もそうですが、バイトを紹介しない医局に在籍している、当直が不定期でスポットでしかバイトできない環境にいるといった方もいらっしゃるかと存じます。そういった場合は、医師求人紹介会社に登録して、自分の都合の良い日時からバイト先を検索することが一般的でしょう。
医師求人紹介会社に登録して、バイト案件を検索してみると、当直・日直や外来、検診・健診、産業医など、いろいろな選択肢が出てくると思います。
健診はいかがでしょうか?ご自身の選択肢に上がりますか?30か所以上行った私自身は自信をもって選択肢に入れます。たしかに初回はドキドキしましたが、行ってみて拍子抜けしました。なぜならば想像以上に業務が楽だからです。受診者さんとは診察時に必ずやりとりはあるものの、定型文なので、会話が不得手でも特に問題なくできるでしょう。
健診バイトの実際と所感
続いて、健診バイトの勤務形態や勤務場所、業務内容を解説します。
健診バイトの勤務形態と勤務場所
勤務形態は、大体数時間から半日の短いものと、午前午後通しの6~8時間のものがあります。主な勤務場所は下記のように分類できます
- 企業の社屋で行うために少し駅歩がある場所で行うパターン
- 駅チカのきれいな健診専門クリニックが常勤医のスポット穴埋めで募集をかけるパターン
- 一般病院内で健診医の代わりに診察を行うパターン
健診専門クリニックからの募集がもっとも一般的な健診バイトでしょう。募集頻度は、一般病院からの募集はあまり頻度は高くなく、企業は春先に一斉健診を行い、健診クリニックは1年を通じて募集をかけている印象です。
健診バイトの業務内容
業務内容は、受診者全員の問診・内科診察を行い、所定の用紙に記載することです。企業健診の場合は、ほぼそれだけです。
健診クリニック・一般病院健診では、クリニックの電カルシステム内で業務が進みます。問診・内科診察のほかにX線の一次読影・心電図の一次読影の結果記載をシステム内で行い、システム内の採血結果とともに受診者へ結果説明を行います。それぞれの業務をさらに詳しく解説します。
企業健診の業務内容
企業健診は上記の通りほぼ業務があってないようなものですので1人2-3分程度の対応時間で枠が組まれています。2時間で60人くらいを流してさばいていく感覚でしょうか。2人医師体制であることはあまりなく、ほぼ1人での診察です。いちばん酷使するのは声です。たまにのどが枯れます。会場が広くて寒いこともままあります。調整用に上着を持参しましょう。診察が終わっても、診察ブースから出歩けませんし、読書もスマホの閲覧もできませんが、受診者がすべて会場から出ると早く上がらせてくれることもあります。
業務終了時間は長めに見積もられており、延長となったことは一度もありません。しかし、30分程度の早期終了は多く経験しています。もちろん早期終了となった場合でも満額支払われます。
健診クリニックの業務内容
健診クリニックは、説明内容が多いわりに患者数も多く、スタッフも常勤医師のスピードに慣れているので、少しスピード感を求められることがあります。また企業健診と比べると受診者からの質問も増える印象です。並列の別ブースでも同様に問診・説明業務が行われていることもあって、業務延長となったことは一度もありませんが、あまり業務がスムーズに行われなかった場合は、次回の健診バイト応募の時に断られることが予想されます。
健診医として実際に働いて感じたこと
当初のイメージのとおり、つまらない・単調・経験値にはならないというところは今もって否定できません。しかし、私個人は、通常診療で培った診療能力を最大限活かす場であると考えています。受診者は病気の自覚もないのにせっかく受診してくれたのです。もう10年は病院受診などしてくれないかもしれないのなら、この機会に病気の徴候を見落とさず、健康なら健康と太鼓判を押してあげて、日々を心配なく過ごしてもらう。そういう一期一会の場であるというように感じています。
健診業務のリスクや対応が必要な場面について
健診業務のなかで、多くの方が懸念を抱くのは見落としのリスクと、対応が必要な場面への遭遇です。私自身の経験を踏まえて、見落としのリスクや対応が必要な場面での対処法を説明します。
見落としへのリスクと恐怖
「自分が所見を見落として何かあったら怖い」と感じる方もいらっしゃるでしょう。実際のところ健診業務では明らかな見落としを防げるように、検査画像に関しては専門医ともダブルチェック体制がとられています。心電図では機械読影所見が記載されますし、エコーやX線では実際に検査をする技師さんがいます。本当に困ったときには画像を見慣れている彼らに相談することもできます。
また、一次読影結果に懸念事項を記入しつつ本人説明の時に少し大げさに懸念をお伝えしておくことで本人の意識づけを促すようにもしています。「二次読影の結果を必ず確認して必要ならば受診してくださいね」と念押しすることにしています。一次読影で異常指摘がある結果なら、専門医である二次読影者もしっかり読んでくれると信じましょう。
対応が必要な場面に関して
今までにそうした場面は2回あります。極端な心電図異常と収縮期190以上の高血圧です。いずれも、初診の方であり、健診会場には過去診察データもありませんでした。どちらも重大な懸念があることをお伝えして、早期の循環器内科受診をすすめつつ、健診そのものは当日そのまま完遂していただきました。本人が無症状でバイタルも安定しており、糖尿病など病状をマスクする要素もなかったためにそのような対応を行いました。もしバイタル異常や何らかの自覚症状などがあれば、救急車などの対応をしていたと思います。
健診バイトのメリット・デメリット
健診バイトとほかのバイトを比較しながら、メリットとデメリットを解説します。
健診バイトのメリット
健診バイトのメリットは下記のとおりです。
- 自身に必要なこととして自発的に受診をしてくれているため、健康意識が高くて常識的な受診者が多い
- ほぼ座りっぱなしで肉体的な負担は少ない
- 急病も急変もないため精神的な負担が少ない
- 業務は決まった時間に必ず終了する
健診バイトでは、一般社会人としての会話や対応をより求められる傾向です。丁寧な短い会話が好まれる印象があります。
健診バイトのデメリット
健診バイトのデメリットはこちらです。
- 一般社会人としての会話や対応をより求められる
- 受診者へ常識的な応対をしないと雇用主からNGを出される可能性がある
- サポートスタッフへ常識的な応対をしないと雇用主からNGを出される可能性がある
- 年1など季節的な募集や常勤医の穴埋めの募集で出ることが多いため、定期的なバイト先として検討しづらい
- 特殊検診・乳がん検診・胃X線読影などを同時に行う健診バイトは、経験値によっては応募しづらい
- 臨床スキルを増やしてくれる経験にはあまりならず、健診をプロフェッショナルとしてやっていくには、乳がんマンモグラフィーの読影業務や上部内視鏡検査業務などに限られる
非常勤健診バイト募集の場合は、胃X線読影や腹部エコー読影など、内科診察と心電図・胸部X線読影以上のスキルが求められることが多い印象です。
健診が向く医師のタイプと向かない医師のタイプ
健診バイトには向き不向きがあります。向いている方には快適な業務になり得ますが、向いていない方にとっては、マイナスになる可能性もあります。
健診が向いている医師のタイプ
健診が向いている医師は下記のような性格、スキルをお持ちの医師です。
- 遅刻をせず、言葉遣いが丁寧だといわれる医師
- 心電図読影やX線読影をある程度できると自覚している医師
- クリニックの既定の業務やペースに合わせる対応のできる医師
決まった時間内で沢山の受診者をスムーズにさばく、というのが一番求められるスキルです。長々と質問に対応したり、じっくりと診察を続けたりなどには向かない場面です。しかし、おざなりにされたと受診者が感じてしまえばクレームとなり事業者にも迷惑がかかります。一貫して丁寧な態度で行いましょう。
また、読影スキルに関していえば、私自身も心電図所見を記載することには未だに自信がありません。しかし、自覚症状がない状態の受診者であることは非常に安心できる前提条件です。機械読影・過去所見を参考にしながら頑張って所見記載を行っていれば段々慣れていくと思います。X線読影はある程度の勉強を行っていることが必要でしょう。
健診ではなく他のバイトに向く医師のタイプ
健診以外のバイトに向いているのはこのような医師です。
- とにかく臨床経験を積みたい医師
- 心電図読影やX線読影は上級医と一緒に確認したい医師
- 専門性の高い診断や救命のスキルで活躍したい医師
健診バイトはその時点での健康不安の要素がないことを確認する仕事ですから、通常の内科診療とは前提とゴールが大きく異なります。温度差を楽しめるかどうかが、向き不向きに大きく関わってくるのかもしれません。
まとめ:健診バイトは『働き方の幅を広げる選択肢』
健診バイトをリアルな経験をもとに解説しました。健診バイトは「単調そう」「あまり勉強にならなそう」と思われがちですが、実際にやってみると、意外と自分の診察スキルを活かしながら落ち着いて働ける仕事です。時間もきっちりしていて精神的な負担も少ないため、無理なく行えるのも魅力のひとつかもしれません。忙しい臨床の合間に少し違う空気を感じたい方や、働き方の幅を広げたい方は、ぜひ一度経験してみてくださいね。
医師のアルバイト・転職はMRT
MRTは、医師専門の求人情報サービスです。医師のスポットバイトや定期非常勤などのアルバイト求人・常勤求人を多数掲載しています。給与・診療科・エリアなど、ご希望の条件で求人を検索することが可能です。自身のキャリアに対する目標・理想の働き方に合わせて、求人を探してみましょう。※新規登録不要で検索いただけます。求人応募には会員登録が必要です。
<医師アルバイト・転職(常勤)求人はこちら>
◆医師のアルバイト・スポットバイト求人一覧
◆医師のアルバイト・バイト(定期非常勤)求人一覧
◆医師の転職(常勤)求人一覧
<MRTアプリ「MRTWORK」>
「お気に入り機能」「求人閲覧履歴」「地図検索」など、WEBよりも医師アルバイト求人検索が簡単に!
ダウンロードはこちら
<LINEで医師アルバイト・転職(常勤)求人を受け取る>
MRT公式LINEでは最新の医師アルバイト(スポット/定期非常勤)求人と転職(常勤)求人を配信中!
友だち追加はこちら







