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診療科/業務内容

泌尿器科の年収はどのくらい?仕事内容や働き方、需要なども解説

更新日: 2025/06/04
泌尿器科の年収はどのくらい?仕事内容や働き方、需要なども解説
泌尿器科は高齢化社会の中で需要が高まっている診療科目の一つです。平均年収は1,000万円を超えており、ワークライフバランスが取りやすいため女性医師からも人気が高い診療科です。泌尿器科の平均年収や仕事内容、働き方、需要などを解説します。

腎臓・膀胱・尿管・尿道などの泌尿器や男性の生殖器を扱う泌尿器科は、高齢化社会の今、需要が高まっている診療科目の一つです。泌尿器科で働く医師の平均年収は、どのくらいなのでしょうか。

本記事では、泌尿器科の平均年収や仕事内容、働き方、将来性などを解説します。他の診療科目との年収比較や転職を検討する際のポイントもご紹介するので、転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

 

泌尿器科の平均年収は?

2012年に労働政策研究・研修機構が行なった「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科の平均年収は1,078.7万円でした。
同調査での眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科の医師の年収割合は、以下のとおりです。(※)

平均年収 割合
300万円未満 2.6%
300〜500万円 8.3%
500〜700万円 12.5%
700〜1,000万円 17.3%
1,000〜1,500万円 33.2%
1,500〜2,000万円 22.0%
2,000万円以上 4.2%

割合をみると1,000〜1,500万円が最も多く、33.2%でした。年収1,000万円以下と回答した医師もいますが、1,000万円以上と回答した医師の割合は、59.4%です。1,500万円以上と回答した医師の割合も多く、高収入を狙える可能性があるでしょう。

※引用:独立行政法人 労働政策研究・研究機構. 「勤務医の就労実態と意識に関する調査」p30.https://www.jil.go.jp/institute/research/2012/documents/0102.pdf

医師全体の平均年収

「勤務医の就労実態と意識に関する調査」によると、医師全体の平均年収は1,261.1万円でした。医師全体の平均年収と比較すると、泌尿器科の年収は下回っていることが分かります。
厚生労働省が行なった令和4年度の(2022年)「賃金構造基本統計調査」によると、企業規模計10人以上の医療機関に勤める医師の平均年収(きまって支給する現金給与額×12カ月+年間賞与その他特別給与額)は、男女合わせて平均約1,429万円です。(※)

※参考:e-Stat.「令和4年賃金構造基本統計調査 職種(小分類)別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)」.https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001202310&tclass2=000001202312&tclass3=000001202329&tclass4val=0

他の診療科目との比較

他の診療科目との平均年収の比較もみてみましょう。「勤務医の就労実態と意識に関する調査」では、診療科目ごとの平均年収は以下のようになっています。

診療科目 平均年収
脳神経外科 1,480.3万円
産科・婦人科 1,466.3万円
外科 1,374.2万円
麻酔科 1,335.2万円
整形外科 1,289.9万円
呼吸器科・消化器科・循環器科 1,267.2万円
左内科 1,247.4万円
精神科 1,230.2万円
小児科 1,220.5万円
救急科 1,215.3万円
その他 1,171.5万円
放射線科 1,103.3万円
眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科 1,078.7万円

この調査では、他の診療科目と比べると眼科・耳鼻咽喉科・泌尿器科・皮膚科の平均年収が最も低くなりました。泌尿器科を含め、眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科は、外科領域ではあるものの、緊急性の高い手術が行われることが少ないです。

基本的に手術は計画に沿って行われるため、ワークライフバランスが取りやすいといえます。これらの理由で、他の診療科目に比べると平均年収が低いと考えられるでしょう。

最も平均年収が高い脳神経外科と比較すると、401.6万円の差があります。脳神経外科は人の生死に関わる疾患を扱う診療科目のため、高度なスキルや知識が求められることが、平均年収が高い要因の一つでしょう。また、緊急性の高い治療も多く、突発的に手術を行うことも多いため、平均年収が高い傾向にあります。

 

泌尿器科の仕事内容

泌尿器科で扱うのは、腎臓・膀胱・尿管・尿道などの泌尿器と男性の生殖器です。治療を行う代表的な疾患には、以下のようなものがあります。

  • 腎がん
  • 腎不全・腎移植
  • 腎炎
  • 腎盂腎炎
  • 膀胱がん
  • 膀胱炎
  • 尿路結石
  • 夜尿症
  • 尿失禁
  • 前立腺がん
  • 前立腺肥大症
  • 精巣捻転
  • 精巣がん
  • ED
  • 性病
  • 男性不妊
  • 男性更年期障害

排尿に関するトラブルは年齢を問わずあるため、子供から高齢者まで幅広く診察します。症状や疾患の種類も多く、幅広い知識が必要です。男性のブライダルチェックも泌尿器科で行われます。女性の生殖器は扱いませんが、女性の骨盤疾患は泌尿器科で扱われることがあります。

全般的に泌尿器と男性の生殖器の診察・治療を行っている泌尿器科もありますが、小児泌尿器科・女性泌尿器科・老年泌尿器科のように細分化されているケースも増えてきました。
基本的には緊急性の高い治療・手術が行われることはありませんが、一部緊急性の高い治療や手術も行われます。

また、肝移植の手術も泌尿器科で行われ、緊急性の度合いは職場によって異なります。取り扱う手術も10分程度の短時間で行われるものから、10時間以上の長時間のものまでさまざまなものがあります。

外科と内科、それぞれの知識を必要とし、術式も豊富です。さまざまな知識・技術を身につけて働けることは、泌尿器科の魅力の一つといえるでしょう。
医師が診断から治療、手術まで一貫して行うことが多いため、患者さんとじっくり向き合いながら働けることにやりがいを感じる医師も多いようです。泌尿器や男性の生殖器といった、普段人に見せる機会がほとんどない部分を扱う診療科のため、患者さんのプライバシーや気持ちに配慮した細やかな対応が求められます。

 

泌尿器科の働き方

前述したとおり、職場によって緊急性の度合いは変わってきますが、一般的には緊急性の高い疾患を扱うことは少ないでしょう。患者数も比較的少ない診療科目といえます。手術が行われる際も事前の計画に沿って行われるため、ワークライフバランスは取りやすいでしょう。

事前に組んだスケジュール通りに手術が行われることが多い泌尿器科の特性を生かし、アルバイトで収入を得ている医師も少なくありません。プライベートと仕事のバランスの取れた生活や、自分の望むライフスタイルに合わせた働き方が実現しやすいのが泌尿器科の大きな特徴です。

泌尿器科医のアルバイト求人例

医師スポットアルバイト・定期非常勤アルバイトを掲載するMRTの求人をもとに、泌尿器科のアルバイト例をご紹介します。※求人は一例です

・【一回14.5万】病棟管理/18:00〜翌々日07:00/一般病院
・【一回5万】外来/15:00〜18:00/一般病院
・【一回4万】外来/18:00〜22:00/クリニック
・【一回10万】透析管理/9:00〜17:00(休憩60分)/一般病院
・【一回4万】透析管理/22:00〜翌日08:00/クリニック

泌尿器科の求人は外来から病棟管理・当直まで全国幅広く掲載されています。お住まいエリアの求人をぜひ探してみてください。

 

泌尿器科医の需要

厚生労働省は2040年には医師が過剰供給状態になり、1万8,000人程度が余ってしまうと推計しています。(※)ただし、全ての診療科目で医師が余ってしまうとは限りません。泌尿器科の場合、将来性はあるのでしょうか。

コロナ渦からみる泌尿器科の安定性

新型コロナウイルス感染症が蔓延したことで、患者数が減ってしまった診療科目も少なくありません。経済産業省の報告では、診療所の診療科別件数においては、2020年3月以降、特に4、5月の前年同月比の低下幅が大きかったのは小児科と耳鼻咽喉科だったとの報告があります。(※)これは、感染予防のため子どもを病院に連れて行くことを控える家庭が増えた事やマスク着用の習慣化により、風邪やインフルエンザの発症が減少した事が要因と考えられます。

反対に、日本泌尿器科学会雑誌によると泌尿器科は尿路結石や急性尿閉 など、放置すると重篤な症状を引き起こす疾患が多くあります。これらの疾患は、痛みや排尿困難を伴うため、患者が受診を避けることが難しく、結果として診療数が大きく減少しなかった事が報告されています。(※)

他にも、呼吸器系の診療と比べて飛沫感染のリスクが低いため、患者が受診をためらうケースが少なかった可能性も考えられます。

緊急性の高さ・感染症リスクの低さから、泌尿器科はコロナ渦でも大きな影響は受けず、今後もこういった外的要因による患者数の減少は考えにくいでしょう。

※参考:経済産業省「コロナ禍の影響を大きく受けた医療業;回復の動きにも差あり」https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20210120hitokoto.html
※参考:日本泌尿器科学会雑誌第113巻第3号「COVID-19 蔓延が当院泌尿器科診療に与えた影響」https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjurol/113/3/113_83/_pdf
※参考:厚生労働省. 「医師の需給推計について」p43.https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000120209.pdf

高齢化社会による需要の増加

泌尿器科は子どもから高齢者まで幅広い世代が受診しますが、どちらかといえば、高齢者が受診することの方が多くなります。加齢により排尿がスムーズに行われなかったり、失禁したりといったケースが増えるため、高齢化が進む今、泌尿器科の需要は高まっていくと予測できるでしょう。

また、高齢化や食の欧米化が進む現在、以前はそれほど多くなかった前立腺がんを発症する人も増えてきました。45年間で、前立腺がんの患者数は増加しています。(※)前立腺がんは、60歳以降に多いがんで、80歳以上になると半数以上の人に前立腺がんが潜在していると言われています。今後も前立腺がんを発症する人は増えていくと考えられるため、泌尿器科の需要も比例して高まっていくでしょう。

近年は、男性の不妊で泌尿器科を受診する人も増えています。しかし、婦人科を含めた生殖医療専門医1,000人以上のうち、泌尿器科医は80人程度です。
生殖医療を専門とした泌尿器科医は都市部に集中していると言われており、地域によっては治療が受けられないもところもあります。一般的な泌尿器科に加え、生殖医療を専門とした泌尿器科医の需要も、今後高まっていくと考えられるでしょう。

※参考:がん情報サービス. 「前立腺」.https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/20_prostate.html#anchor1

女性の泌尿器科医の需要の増加

泌尿器科は男性の生殖器を扱うということもあり、男性の医師が多いです。

しかし、泌尿器の疾患は女性も同じように発症する上に、副腎腫瘍のような病気は、女性の患者数が多い傾向にあります。

泌尿器はデリケートな部分のため、女性患者の中には女性医師による診察や治療を希望する方も少なくありません。そのため、女性の泌尿器科医の需要も高い傾向にあります。男性医師が多い診療科目だからこそ、女性医師にとってアドバンテージが高いといえるでしょう。

泌尿器科医に向いてるのは?

泌尿器科医は、ワークライフバランスを重視しつつ、医師としての知識や技術も高めたい方に向いています。前述したとおり、泌尿器科は幅広い疾患に対し、外科的・内科的の両面からアプローチを行います。新薬の開発やロボット手術などの最先端技術の導入なども進んでいる領域のため、医師としての醍醐味も感じられるでしょう。

スケジュールの見通しが立てやすいため、ライフステージが変わっても働き続けたいと考えている女性医師にもおすすめです。他診療科目と比較して、将来子どもを持っても無理のない範囲で働きやすい診療科目といえます。

 

泌尿器科の転職のポイント

泌尿器科ではさまざまな疾患を扱いますが、治療方法は大きく分けて手術と人工透析の2つです。転職する際は、ご自身がどちらの知識・技術を高めたいのかを踏まえて、転職先を選びましょう。

また、一口に泌尿器科医といっても専門分野はそれぞれ異なるため、ご自身がどの分野でスキルを磨きたいかを考えることも大切です。

収入を重視する場合、自由診療が中心となるメンズクリニックという選択肢もあります。泌尿器科の領域以外の知識を身に付けなければならないこともありますが、転職先として検討してみるのもおすすめです。

 

泌尿器科はワークライフバランスが高い診療科目

本記事でご紹介したとおり、泌尿器科の平均年収は1,078.7万円で、他の診療科目と比べると年収が低い傾向にあります。

しかし、その分ワークライフバランスが取りやすく、将来ライフステージが変わっても、仕事が続けやすい傾向にあります。高齢化社会の今、泌尿器科の需要はどんどん高まっていくと考えられるため、今後も活躍し続けられる診療科目といえるでしょう。

事前のスケジュールに沿って手術が行われることが多い泌尿器科は、スポットで働くアルバイト医師も少なくありません。

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