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多忙な医師でもできる!オンライン診療スポットアルバイトのすすめ

更新日: 2026/08/21
多忙な医師でもできる!オンライン診療スポットアルバイトのすすめ

近年急速に広まり患者さんの間でも一般的な選択肢となりつつあるオンライン診療。医師のアルバイトとしてもオンライン診療の求人は急速に拡大していますが、未経験の医師にとっては少しハードルが高く感じられる面もあります。

今回は実際にオンライン診療のアルバイトを行っている若手医師の目線で、実体験を踏まえてメリットやデメリット、注意点などを解説していきます。

【プロフィール】
矢ヶ崎元洋(腎臓内科)医師6年目
手稲渓仁会病院で初期研修を経て都内大学病院腎臓内科にて勤務中。忙しい大学病院勤務、専門医のレポートや試験の合間にMRT経由で多数のスポットバイトを多数こなしている。

オンライン診療のバイトとは

本記事のトピックである「オンライン診療」はインターネットを介したビデオ通話で診察を行う診療です。厚生労働省の提供する「オンライン診療研修」を終えた医師のみ行うことができ、近年クリニックを中心に急速に広まり、患者さんにも認知されています。クリニックのみならず総合病院でも実施する施設は増えており、今後の医療において大きな役割を果たす診療スタイルとなることは間違いないでしょう。

「オンライン診療研修」はいつでも好きなタイミングでオンラインで受講でき、テストもありますがしっかりと研修を受ければ合格は容易で、医師であれば比較的誰でも挑戦しやすい診療です。

オンライン診療とほかのバイトとの違い

オンライン診療と対面の診療の大きな違いは患者層や対象となる疾患です。オンライン診療では詳細な身体所見の確認や血液・画像検査はできないため、対面での診療を完全に代替できるものではありません。

詳細は「オンライン診療研修」で学ぶことができますが、緊急性の高い疾患や術後の状態確認などはオンライン診療が適さないと明記されており、比較的軽症や緊急性の低い患者さんが中心です。その意味ではバイト経験の乏しい医師でも始めやすい分野と言えます。

一方、診なければいけない患者層や疾患は幅広いことが多く、一般内科、小児科、皮膚科も兼任するなど街中のファミリークリニックに近い役割を求められることも多く、必ずしも難易度が低いとは限らない面もあります。また、精神科や皮膚科など診療科専門のオンライン診療や自費診療に特化したオンライン診療もあり、一口に「オンライン診療」と言っても内容は様々です。

オンライン診療の実体験

ここまでオンライン診療の概要について解説しましたが、実際に勤務してみたうえでの実情を筆者の実体験を交えて解説していきます。

オンライン診療をしようと思ったきっかけ

筆者がオンライン診療のバイトを始めたのは単純に好奇心からでした。これまでの対面診察しか無かった医療と比べると革命的な技術ですし、内科医としてのスキルも活かしやすい場面だと考え、やってみることにしました。

また、オンライン診療の利便性から地域性や診療科によってはオンライン診療が主流になる未来すら考えられると思うので、時代に取り残されないためにもやる必要があるとも感じ、挑戦することにしました。

オンライン診療先の探し方

オンライン診療だからといって他のバイトと始め方は変わりません。他のバイトと同じように求人サイトでスポット勤務を探して、気になるところで応募しましょう。対面の診療と比べると勤務時間の選択肢が多いことや柔軟性があることが多く、急性期病院で勤務する医師でも比較的応募しやすいと思います。筆者も求人サイト経由で応募しました。

オンライン診療のメリット

オンライン診療はとにかくメリットが多く、書ききれないくらい多くの強みがあります。
まず、働きやすさです。ネット環境とパソコンさえあればどこでも勤務できるので通勤時間はかかりませんので、極端な話、勤務開始の10分前まで寝ていても勤務できます(患者さんに悪印象を与えないように身だしなみを整える必要はありますが)。

患者さんの情報が漏れることがないような個室さえ確保できていれば日本中どこからでも勤務できますので、実家やホテルなど普段と違う場所からの勤務もでき、他のバイトや常勤先の勤務の合間でも勤務しやすい点も魅力です。募集している時間の幅も広く、早朝や夜遅めの勤務もあるので予定も合わせやすいです。

この便利さは医師だけでなく患者さんにとっても同様で、特に初診の患者さんからは「本当に便利で感動しました」など普段の診察では言われないような褒め言葉をいただくことがあり、モチベーションに繋がります。

また、患者数の少ないクリニックですと診察と診察の時間に少し空き時間があることもあり、その場合は自宅にいることを活かして掃除や洗濯など家事を進めることもでき、忙しい医師にとっては大きなメリットになります。実際に私もゆったりめのオンライン診療中に家事を進めることでかなり家庭の平和に繋がっています(笑)。

逆に多数の患者さんをどんどん診察でき、診れば診るほどインセンティブがつくクリニックもあります。対面のクリニックよりも入退室や車椅子移動などの時間がかからないのでテンポ良く外来を回すことができ、モチベーションを保ちやすく、インセンティブ次第ではオンラインなのに対面の診察のバイト以上の時給を稼げることもあります。

また、患者さんの感染症がうつってしまうリスクも無い点も安心です。特にコロナウイルスやインフルエンザの流行期や小児の診療では感染リスクは軽視できませんので、大きなポイントです。

そういった働きやすさのみならず、オンライン診療は効率的に業務を進めやすい環境が整っている傾向にあります。例えば、電子カルテで患者さんが事前にWEB問診で入力した情報をコピペでき、薬の一般的な投与量が自動的に入力されるなど、効率的にカルテ入力ができ、スピーディーに診療を進められます。

このようにとにかく医師、患者双方にとって利便性が高く、メリットが盛り沢山なのがオンライン診療です。

オンライン診療のデメリット

しかし、オンライン診療にもデメリットはあります。
まず、基本的には対面の診察よりは時給が安いことが多いです。これは検査や処置を行うことができず取れる診療報酬に限界があることや、勤務したい医師が多いので安い時給でも応募する人が多いことが理由になります。

特に筆者の体感では2026年に入ったくらいからオンライン診療バイトに従事する医師は急速に増えていて、シフトは争奪戦に近い状態になりつつあり、勤務したいと思ってもなかなかシフトを入れてもらえないリスクもあります。

そのため、時給が安くても大丈夫な人やシフトを提出しても確実に入れてもらえるか分からない点を理解した上で応募するべきバイトと言えます。また、可能であれば平日や深夜など他に働く人が少ない時間に応募するとシフトに入れてもらえる確率は上がります。

また、患者さんの中にはオンライン診療を欲しい薬を何でももらえるコンビニのように捉えている人もおり、全く問診も何もしていない状態で「この薬をください」と言われることも珍しくありません。治療上必要なのであれば問題ありませんが、症状や診断的に必要性の乏しい薬の処方を患者さんに言われるがままに処方することは許されませんし、そういった点について説明、説得する時はストレスに感じる時もあります。

この点に関しては医療機関側で処方できない薬のリスト、処方できる期間などが明確に定められていることもありますので、医療機関のルールに従うことも忘れないでください。

オンライン診療バイトを成功させるポイントと注意点

オンライン診療についてイメージが湧いてきましたでしょうか?最後にオンライン診療バイトを始めるにあたって注意すべき点を解説していきます。

最低限の準備

オンライン診療だからと言って、油断せず普段の対面での診療と同様に白衣やスクラブなどの服装や清潔感には気をつけるべきです。特にオンライン診療の運営企業によっては細かい医師の評価制度を設けているところもあるので普段の診療以上に患者さんからの満足度が重要になります。

ネット環境や電子カルテ

オンライン診療においては、支障なく診療が行えるようにネット環境や適切なスペックのパソコンを用意することも大切な準備です。不安定なインターネット環境や、ビデオ通話に十分でないスペックのパソコンですと、患者さんとのコミュニケーションに支障をきたし、最悪の場合、患者さんの状態の誤認や誤診につながってしまい重大なミスを引き起こしかねません。
オンライン診療においてはパソコンとインターネットは対面診療における超音波や手術器具のような重要な診察道具です。音声についてもパソコンの内臓マイクの性能が不十分であればマイク付きイヤホン(ヘッドセット)の使用をおすすめします。
とにかく、確実にオンライン診療が支障なくできる環境を用意した上で診療に臨むべきです。

また、患者さんのリストや電子カルテの操作などクリニックごとに独自のシステムを用意していることが多く、対面診察よりも事前に確認しておくべき要素は多くなります。事前の資料などをしっかり予習したうえでバイトに臨みましょう。

ガイドラインの順守

前述の通り、オンライン診療を始めるためには「オンライン診療研修」を受講する必要があります。忙しいと適当に流してしまいそうになりますが、オンライン診療の適応や注意点、順守すべき事項など詳細に学べる非常に重要な講習になります。集中して受講し、最初のうちは勤務前にも軽く復習することをおすすめします。例えば以下のような内容が記載されており、オンライン診療に携わる医師は必ず理解していなくてはいけませんし、知らないと違法行為にもなりかねません。

【オンライン診療研修の内容の一部】

  • 診療前相談が必要な状況
  • 「オンライン診療の初診に適さない症状」が定められており、緊急性の高い疾患や外傷などは対面の診察に紹介するべきである
  • 画面での診察が必須であり、電話のみでの通話は不可

オンライン診療の限界

繰り返し強調していますが、オンライン診療は対面診療と完全に取って代わるものではなく限界があります。十分な身体所見を取れていないこともありますし、血液検査や画像検査は行えません。再診すべき条件や対面診察を行うべき条件を患者さんに入念に伝えることや、必要があれば速やかに対面診療を案内する必要があります。

まとめ

今回はオンライン診療バイトに従事する私の体験を交えてオンライン診療バイトについて解説しました。オンライン診療バイトはフレキシブルな働き方ができ、移動時間がかからないので普段の勤務や家事で忙しい人でも応募しやすい診療スタイルです。しかし、オンライン診療バイトでできることの限界や注意点をしっかり把握したうえで勤務することが非常に重要です。

また、「オンライン診療」といっても診療内容や勤務条件など勤務先によって様々であり、掲載数の多い求人サイトで自分の希望にあった医療機関を探して勤務することを推奨します。特にMRTは掲載数が多く、細かく条件を指定して検索できるため求人サイトの中でもおすすめですので、是非とも利用してみてください。

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