MRTでは2023 年に和歌山県と締結した医師確保と医療 DX の実現に向けた連携協定に加え、地域の医師・医療従事者不足の解消を目的とする、「わかやま医療版ワーケーション」の取組を開始いたしました。
今回は和歌山県が取組を始めた理由と内容をご紹介いたします。
■MRTと和歌山県との医師確保と医療DXの実現に向けた連携協定
https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020400/Partnership_MRT.html
ワーケーションとは?
ワーケーションとはWork(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語。テレワーク等を活用し、普段の職場や自宅から離れ、旅行先や帰省先などで余暇を楽しみながら、仕事もするという働き方です。
日本でもコロナ禍によって観光支援やテレワークが推進されたことにより、広がりをみせています。
ワーケーションのメリットとは?
ワーケーションのメリットとして、普段の職場や自宅とは違う環境の中で仕事をすることで、新しいアイディアがひらめきやすくなったり、新たな出会いや交流によって気づきや学びを得られたりと様々な効果が期待できます。
企業にとっても、有給休暇の取得促進や休暇による仕事の質の向上、地域との交流によるイノベーションの創出などのメリットがあります。
また受け手となる地方自治体にとっても、ワーケーションが普及することで旅行需要の創出や交流人口の増加、企業との関係性構築、新たな雇用の創出などたくさんのメリットがあります。
地域医療に貢献しながら余暇を楽しむ
今回和歌山県が実施した「わかやま医療版ワーケーション」は、県外の医師が県内の紀南エリアを中心とした医療機関(分娩および救急)で勤務をし、余暇時間には近隣観光を行っていただくというもの。医師には地域医療に貢献することはもちろん、温泉や美しい自然、美味しい食べ物を満喫していただき、リフレッシュできる時間を過ごしていただきます。
医師不足だけではない、「地域偏在」という課題
和歌山県は、人口 10 万人あたりの医師数は全国平均と比較し上位であるものの、医師の地域偏在が非常に大きいといった現状があります。*1 とりわけ、紀南エリアの人口減少が大きく、高齢化率も全国平均を 10%近く上回っていること*2 から、医療ニーズの拡大、医師不足による医療現場のひっ迫といったことは喫緊の課題であり、常勤医師の負担緩和を図るため、県外からの医療資源の確保が急務となっています。
豊富な観光資源の活用で医師を招来
一方で和歌山県には海・山・川といった大自然をはじめ、「熊野古道」や「高野山」といった世界遺産や日本一のパンダの飼育頭数を誇るレジャー施設など、観光資源が豊富にあります。また日本の真ん中辺りに位置しているため、大阪からは車で約1時間強、東京からも飛行機の直行便で約1時間とアクセスも良好です。
この豊富な観光資源と利便性の高さを活かして医師を招来し、勤務を通して地域の魅力を知っていただくことで医師の確保・定着を図れるのではないかと考え、「わかやま医療版ワーケーション」の取組を開始しました。
勤務までの流れ
MRTでは医師の人材確保のお手伝いをしています。
弊社の医療人材プラットフォームで参加希望者を募り、ご希望いただいた方には勤務日や勤務条件の調整を行います。勤務が決定した方には滞在日数、和歌山県までの交通機関などのご要望を詳しくお伺いし、旅行会社にて旅券、宿の手配を行います。
中にはご家族やお子様とご一緒に、ファミリーワーケーションとしてご参加を希望される方も!普段お忙しい方や小さなお子様がいらっしゃる方も、家族旅行や思い出作りも兼ねてワーケーションを楽しんでいただくのもおすすめです。
短い滞在でも最大級に楽しめる!おすすめプランで観光を満喫
短い滞在時間でもよりたくさんの体験をしていただけるよう、おすすめの観光モデルコースをご提示しています。アクティビティを楽しみたい方、自然を満喫したい方、先生のお好みに添えるようにいくつかのプランをご用意しています。
~ワーケーションスケジュール例~和歌山県観光モデルコース~
白浜の由来ともなった白砂の浜で有名な白良浜海水浴場(実際にご勤務された医師による撮影)
短い滞在ではありましたが、「またぜひ訪れてみたい」というお声をいただきました。
ワーケーションが和歌山県の魅力の一部を知っていただく、良い機会となったようです。
医師
『暑かったが天気が良く景色が良かった。
機会があれば、白浜の海で体験ダイビングをしてみたい。』
以上、わかやま医療版ワーケーションの取組をご紹介いたしました。