医師の当直はきつい?当直が大変と言われる理由や仕事内容、対処法をご紹介

目次
- 当直の主な仕事内容
- 病棟の回診
- 急変時の対応
- 救急への対応
- 外来への対応
- 死亡確認
- 医師の当直がきついと言われている理由
- 1. 当直中の対応が多い
- 2.月当たりの当直回数が多い
- 3. 寝不足の状態になる
- 4. 当直翌日も通常勤務するケースが多い
- 5. 当直の手当が少ない
- 当直の負担を減らす取り組みの事例
- 1. 当直勤務を1日と換算して勤務日数を設定する
- 2. 当直翌日の勤務の免除
- 3. 当直手当の増額
- 4. 救急あるいは当直のすべてを非常勤に委託している
- 当直がきついと思ったときの対処法
- 1. 病院側に交渉する
- 2. 当直のない病院に転職する
- 当直がきついと思ったら、転職を検討してみよう
- <医師アルバイト・転職(常勤)求人はこちら>
- <MRTアプリ「MRTWORK」>
- <LINEで医師アルバイト・転職(常勤)求人を受け取る>
医師の当直業務は病院として必要な措置ではありますが、心身の負担も大きく、きついと感じる人が少なくありません。医療法第16条では、医業を行う病院の管理者は、病医院に医師を宿直させなければならないと定めています。(※)病院に入院している患者の病状が急変した際、速やかに対応できるようにするためです。
本記事では、なぜ医師の当直はきついと言われる理由を解説するとともに、当直の仕事内容や、当直の負担を減らす取り組みを行っている病院の事例、当直がきついと感じたときの対処法をご紹介します。
当直の主な仕事内容
医師の当直がきつい理由について解説する前に、まずは当直の医師が行う主な業務内容をご紹介します。
病棟の回診
病院の回診は、入院患者の病室を回って診察する業務です。本来は担当医師の仕事なので、当直の医師が行う病棟回診は簡易的なものが多く、カルテへの詳細な記載までは求められないこともあります。.
場合によっては当直業務に病棟回診が含まれていないケースもあります。
急変時の対応
入院患者の病状が急変したときの対応は、当直時の重要な業務の一つです。急変した患者に必要な救命処置を行うのはもちろん、処置後は報告書や記録を作成し、病院に提出する必要があります。
救急への対応
救急への対応も、当直医師の仕事の一つです。救急搬送を受け入れている病院の場合、当直の医師が救急の連絡を受け、対応することになります。救急搬送される患者は重症・重病であるケースが多いため、迅速かつ適切な対応・処置が求められます。
外来への対応
夜間外来を受け付けている病院の場合は、外来への対応を行うのも当直の医師の業務です。救急ではなく、自力で外来に来られる患者は軽症であるケースがほとんどですが、感染症が流行している時期などはかなり混み合う場合もあります。
死亡確認
当直医師は、当直時の急変対応で患者が亡くなった場合に、死亡確認を行います。その後の死亡診断書の作成も当直医師の仕事になります。
医師の当直がきついと言われている理由
医師の当直がきついと言われる理由は大きく分けて5つあります。
1. 当直中の対応が多い
当直中の医師は、入院患者の急変に備えるだけでなく、夜間外来の対応も行わなければなりません。当直中の対応頻度は病院や日によって異なりますが、病床数の多い病院や、感染症が流行する時期などは、ひっきりなしに対応を迫られることもあります。
また、救急の受け入れを行っている病院の場合、専門外の分野の対応を求められるなどして、精神的な負担を感じることもあるようです。
2.月当たりの当直回数が多い
厚生労働省が公開している医師の勤務実態に関する資料によると、月当たりの宿直(当直)回数が1回以上ある医師は全体の半数以上を占めています。(※)
うち、月当たりの宿直回数が5回以上に及んでいる医師が約14%いることが分かります。
当直の回数が増えると、当然ながら診療時間および診療外時間の平均も増加し、医師の負担も大きくなる傾向です。なお、宿直回数が1~4回の医師と、9回以上の医師の間で診療時間の平均にほぼ差はありませんが、その分待機時間が顕著に増加します。待機時間イコール何もしなくて良い時間と思われがちですが、いつ呼び出されるか分からない状態では心身が休まらず、きついと感じる医師が多いようです。
3. 寝不足の状態になる
当直中は仮眠を取ることも可能ですが、当直の役割を考えると、長時間眠るのは難しいのが実状のようです。
当直は仮眠時間が設けられていますが、緊急の呼び出しもあり必ずしもスケジュール通りに睡眠時間が確保できるとは限りません。また、人によっては自宅と環境が変わるので寝付きが悪く、ほとんど仮眠できないケースもあり、睡眠不足による疲労やストレスに悩まされている医師も多いようです。
4. 当直翌日も通常勤務するケースが多い
当直翌日に休みが取れれば、心身の疲労をある程度回復させることが可能ですが、実際は当直翌日も通常どおり勤務している医師がほとんどです。
毎日放送の取材によると朝9時出勤の当直医師が帰宅したのは、翌日の午後7時半だったという実態もありました。(※) 当直の疲れや寝不足を抱えたまま、翌日も普通どおりに仕事をこなさなければならないため、きついと感じる医師もいるようです。
5. 当直の手当が少ない
当直は通常の日勤よりも負担が大きいため、多くの病院では当直に対して別途手当を支給しています。ただし、手当の支給額は病院によって異なり、中には十分な手当を支給してるとは言い難い医療機関もあります。
心身への負担が大きい業務であることに加え、対価が不十分だと感じ、やるせなさや徒労感を覚える医師もいるようです。
当直の負担を減らす取り組みの事例
ここまで説明したとおり、当直の業務は医師の負担が大きく、「きつい」「つらい」と感じる方が多くいます。そのため、当直勤務のある病院の中には、独自の取り組みで当直の負担を減らす工夫を取り入れているところもあるようです。ここでは一例として、当直の負担を減らす病院の取り組み事例を4つご紹介します。
1. 当直勤務を1日と換算して勤務日数を設定する
1つ目は、当直勤務を1日と換算して勤務日程を設定することです。従来の当直勤務は時間外勤務として扱われており、長時間労働の常態化につながっていました。そこで病院の中には、当直勤務をあらかじめ1日勤務と換算し、当直のある週の勤務を4日ないし5日に設定しているところもあります。
2. 当直翌日の勤務の免除
2つ目は、当直翌日の勤務の免除です。当直時の疲労や睡眠不足による負担を軽減するため、当直を行った翌日の勤務を免除する取り組みを採用しているところもあります。
当直の翌日はゆっくり休めるので、連日勤務に比べると心身の疲労を軽減できます。
3. 当直手当の増額
3つ目は、当直手当の増額です。当直勤務の直接的な負担軽減ではありませんが、支給する手当を増額して労働を評価する取り組みを実施しているところもあります。
当直勤務をすれば相応の収入が得られると思えば、メンタル面での負担が少なからず緩和されるでしょう。
4. 救急あるいは当直のすべてを非常勤に委託している
4つ目は、救急や当直を非常勤に委託する取り組みです。日頃から常勤の医師が不足している病院では、医師1人当たりの月当直の回数が増える傾向にあります。そのため、病院の中には当直時の救急対応あるいは当直のすべてを非常勤に委託している医療機関も多くあります。
当直がきついと思ったときの対処法
当直がどうしてもきつい、つらいと思ったときに実践したい対処法を2つご紹介します。
1. 病院側に交渉する
1つ目の対処法が、病院側への交渉です。例えば、当直の回数を減らしてもらう、翌日の勤務を免除してもらう、当直の手当を上げてもらうなどです。
当直がきついと感じる要素を少しでも減らせれば、心身への負担軽減も期待できます。
もちろん、病院側にも人手不足や予算不足などの事情があるため、交渉したとしても要望が必ず通るわけではありません。特に医師不足が慢性化している病院の場合、当直回数を減らしたくてもできないという問題があります。当直に関する希望が通らない、改善の見込みがない場合は、別の手段での対処も検討しましょう。
2. 当直のない病院に転職する
2つ目は、当直のない病院への転職です。厚生労働省の調査では、6割近くの医師が月1回以上の宿直(当直)に当たっているという結果が出ていますが、逆にいうと残り4割の医師は宿直を行っていないことになります。
病院の中には常勤医の負担を軽減するため、非常勤やアルバイトの医師に当直を委託し、常勤医の当直を免除しているところもあります。常勤医の当直がない医療機関に転職すれば、つらい当直を行う機会そのものがなくなるため、心身の負担を軽減できます。
当直があっても、医師の当直負担軽減の措置をとっている医療機関であれば、翌日の勤務は免除される、当直が月1回のみといった条件があり、当直中のつらさやきつさの軽減が期待できます。
当直の負担を減らすのが目的で転職を検討する場合は、転職先の勤務実態を事前にしっかり下調べしましょう。リサーチが甘いと転職先でも当直せざるを得ない状態になる可能性があります。当直事情は医療機関によって異なるので、ある程度候補先を絞り込んだら、直接担当者に宿直の有無や内容を確認することをおすすめします。
日々忙しくされている医師にとって、転職は非常に大きな決断であり、限られた時間の中で進めるのは容易ではありません。
MRTでは医師転職専門のエージェントが先生のご希望や理想を丁寧に伺いながら、最適な医療環境をご提案し、転職活動を全面的にサポートいたします。(完全無料)
また、弊社は業界特化型の転職支援実績と、専門知識を活かしたアドバイスにより、先生一人ひとりにあわせた最適なキャリア形成をお手伝いさせていただいております。
当直がきついと思ったら、転職を検討してみよう
当直中は入院患者や外来、救急の対応に追われるため、心身が休まる時間が少なく、きついと感じる医師が多い傾向にあります。病院によっては人手不足の影響で1人当たりの宿直回数が数回にわたるケースもあり、医師に大きな負担がかかっていることが問題視されています。当直勤務がつらい、きついと感じたら、病院側に宿直回数の軽減や翌日勤務の免除、手当アップなどを交渉するのも一つの方法です。
なお、病院側に対応できない事情がある場合、交渉しても改善の見込みが立たないこともあります。その場合は、無理や我慢をせず、当直のない病院、あるいは当直の負担が少ない病院への転職を検討しましょう。
MRTでは常勤求人も多数掲載しており、転職活動のサポートをしております。また、スポットや定期非常勤などのアルバイトのご紹介もしておりますので、ご要望に合わせて個別にご案内いたします。
先生方、誰一人として同じバックグラウンドは無いからこそ、何よりも「対話」を大切にし、先生が今思っていらっしゃるお悩みや、今後のなりたい姿をお伺いし、ご活躍いただけると判断した求人のみを厳選・ご紹介させていただきます。
転職だけをゴールにせず、将来設計をもとにお話をできればと考えておりますので是非、お気軽にご連絡くださいませ。
<医師アルバイト・転職(常勤)求人はこちら>
◆医師のアルバイト・スポットバイト求人一覧
◆医師のアルバイト・バイト(定期非常勤)求人一覧
◆医師の転職(常勤)求人一覧
<MRTアプリ「MRTWORK」>
「お気に入り機能」「求人閲覧履歴」「地図検索」など、WEBよりも医師アルバイト求人検索が簡単に!
ダウンロードはこちら
<LINEで医師アルバイト・転職(常勤)求人を受け取る>
MRT公式LINEでは最新の医師アルバイト(スポット/定期非常勤)求人と転職(常勤)求人を配信中!
友だち追加はこちら