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初期研修医・専攻医を辞めたいときに取るべき行動とは?初期研修医・専攻医の業務内容と辞めたいと思う主な理由について解説

更新日: 2025/05/22
初期研修医・専攻医を辞めたいときに取るべき行動とは?初期研修医・専攻医の業務内容と辞めたいと思う主な理由について解説
労働環境や人間関係などで初期研修医・専門医を辞めたいと思った場合、転職や転科で環境を変えることも可能です。初期研修医・専門医は必要な知識やスキルを習得しなければならないため、気持ちの面でも余裕がない時期です。無理をせず環境を変えることを検討しても良いでしょう。

日本では臨床研修制度が設けられており、診療に従事する医師は、2年以上にわたって指定の病院で研修を受けなければなりません。臨床研修は、2年の初期臨床研修を経て専門医研修に移行するため、最低でも5年は初期研修医・専門医として医療に従事することになります。
ただ、初期研修医・専門医はかなりの激務であり、5年の間に辞めたいと思ったり、挫折したりする人もいるようです。初期研修医・専門医を辞めたいと思うようになってしまった場合、どうするべきなのでしょうか。
本記事では、初期研修医・専門医を辞めたいと思う人が多い理由や、初期研修医・専門医の主な業務内容、辞めたいと思ったときの対処法について解説します。

 

初期研修医・専門医の主な業務内容

初期研修の間は指導医のもとで臨床経験を積むのが目的であるため、業務上、患者の生命に直接関わるような重要な判断を任されることは原則としてありません。
ただし、それ以外は基本的に一般の医師と同じ業務に携わることになります。
ここでは、初期研修医の主な業務内容を確認していきましょう。

入院時業務

入院時業務は、入院申込書の作成や、診療録の作成、病名の登録など、患者が入院する際の手続きです。指導医と協議のもと、入院資料計画書の下書きを作ったり、処方箋を作成したりすることもあります。

病棟業務

病棟業務は、病棟内で患者の回診を行ったり、日々の診察記録をカルテに記載したりします。指導医と事前協議のもと、一般指示や処方箋の作成を行う場合もあるようです。
また、カンファレンスなどにおいて症例を提示したり、診断書などの下書きを作成したりするのも病棟業務の一つです。他に、先輩医師の手術や検査、処置の補助に当たることもあります。

退院時業務

退院時業務は、患者が退院する際の手続き業務です。指導医と話し合いながら、退院時サマリーを作成したり、退院療養計画書および診療情報提供署の下書きを作ったりします。

副直業務

副直業務とは、先輩医師について入る当直業務のことです。初期研修医は一人で当直業務を行うことはできず、先輩医師と一緒に当直に当たることになります。
副直業務では、指導医の指導に基づき、救急外来患者の診察や処置を実施したり、病状説明に同席してカルテに記載したりします。
搬送された患者が緊急入院することになった場合は、入院時の指示などを請け負うこともあるでしょう。

地域医療研修業務

地域医療研修業務は、地域医療の特性や地域包括ケアの概念、枠組みを理解し、地域にあるさまざまな施設や組織と連携を図れるようにする目的があります。研修医は、地域医療研修業務に1カ月以上携わることが必修です。(※)
地域医療研修では、初見の外来患者の病歴をヒアリングしたり、単独で行っても良い診察を実施したりします。
また、先輩医師の在宅診療に同行し、診療の補助を行ったり、地域にある介護施設を見学したりすることもあります。

※参考:厚生労働省. 「地域医療研修について」 p2.
https://www.mhlw.go.jp/content/10803000/000667817.pdf

その他の業務

その他の業務は、症例カンファレンスの発表、実習への参加、研究会・学会への参加などです。医師としての経験や実績を積むために、研修医に必要なさまざまな活動を行います。

 

専攻医の主な業務内容

2年間の初期研修期間を終えると、内科・外科など希望する各診療科に進むことが一般的です。
多くの先生方が医師3年目から、日本専門医機構が定めるプログラムの下で専門研修を受けます。この立場の医師を「専攻医」と呼びます(以前は後期研修医と呼ばれていました)
専攻医と研修医の最も大きな違いは、病棟患者を「主治医」として担当するかどうかです。研修医と違い、指導医なしでも診療行為が可能となり裁量権が増えますが、その分責任も重くなります。

ここでは、専攻医の主な業務内容をご紹介します。

専門分野における臨床業務

外来診察、入院患者の管理、処置、手術補助など、専門分野における臨床業務を指導医の指導を受けながら経験し、スキルを向上させます。

救急対応

救急外来での患者対応や、病棟での緊急時の対応を行います。

カンファレンス参加

カンファレンスに積極的に参加し、症例検討や議論を通じて、知識や技術を習得します。

論文執筆

症例研究や文献研究を行い、論文を執筆することで、専門分野における知識や研究能力を向上させます。

研修医指導

ローテートする研修医の指導や教育も担当することがあります。

 

初期研修医・専門医をやめたいと思う理由

初期研修医・専門医を辞めたいと思う理由は人それぞれですが、大別すると3つに分類されます。自分がどれに当てはまるか、確認してみましょう。

1. 労働環境の問題

初期研修医は2年の初期研修を経て、専攻医に移行しますが、どちらも多忙を極めます。まず初期研修は、1年目に内科6カ月、救急科3カ月(1カ月まで麻酔科に振替可)、外科1カ月の研修を行い、2年目に小児科、産婦人科、精神科、地域医療を各1カ月研修し、残りの期間は選択した科で研修を行います。必修科目だけでも多岐にわたる上、2年目にかけては選択科目に取り組んでいくため、短期間で幅広い知識・技術を習得する必要があります。研修は実際の医療現場で行いますが、大規模な病院で研修する場合、通常の勤務に加え、救急外来や当直業務なども担当することもあります。

特に大変されるのは当直業務で、夕方から深夜帯、あるいは早朝まで、回診や夜間外来への対応、救急受付などを担当することになります。人手不足の病院では、当直明けで通常勤務に入るケースも珍しくなく、心身にかかる負担はかなり大きいでしょう。

また、時間外に勉強会などが開催されることもあり、体を休める時間がなかなか取れないのが実状です。2年の初期研修を終えて専攻医となると、指導医なしでも診療行為に従事することが可能となります。病院によっては、病棟患者を主治医として担当することもあり、初期研修の時に比べると責任は重大です。

外科系なら手術の執刀を担当することもあるため、初期研修とは異なる負担がかかりやすくなります。専攻医は一人前の医師としてのスタートラインに立ったばかりの存在であり、診療科の中では最も下の立場です。そのため、特に担当が決まっていない準備や指導といった仕事は専攻医に回ってくるケースが多く、他の医師よりも負担が大きくなりがちです。

さらに、専攻医になるとアルバイトを行うことが可能となります。もちろん、アルバイトを行うか否かは任意ですが、医局に所属している場合は半強制で派遣されたり、先輩から紹介されて断れなかったりすることも多々あります。当然、アルバイトは通常業務とは別に行うことになるため、あまりの忙しさに「辞めたい」と感じる専攻医も多いようです。

2. 人間関係の悩み

前述のとおり、初期研修では複数の診療科の研修を受けることになります。ようやく診療科に慣れたと思っても、すぐ他科に異動しなければならず、そのたびに新しい人間関係を構築する必要があります。新しいコミュニティでもコミュニケーションを取るのが得意な方であればあまり負担に感じないかもしれませんが、あまり得意ではない場合は、頻繁に変わる研修先にうまくなじめず、人間関係にストレスを感じることも多いでしょう。

専攻医になってからは、初期研修のように勤め先が頻繁に変わることはありませんが、その分、所属先になじめないと長期間にわたってストレスを抱えることになります。加えて、患者からクレームが入ったり、強く当たられたりするストレスもあり、人間関係に悩んで専攻医を辞めることを考える人もいるようです。

3. 自己嫌悪や劣等感

専門医になると、一人前の医師としてさまざまな医療行為に携わることになりますが、医師の知識やスキルは経験や実績によって培っていくものなので、初期研修医・専門医のうちは戸惑うことや慣れないことも多くあります。仕事上で失敗やミスを犯すと、自己嫌悪に陥ってしまい、もう辞めたいと弱気になることもあるでしょう。

また、先輩医師の仕事を目の当たりにすると、医師としての経験不足から来る劣等感に苛まれることもあります。
仕方のないことだと割り切ることができれば良いのですが、一度ネガティブな思考になると悪循環に陥りやすく、心的に追い込まれる場合もあるようです。

 

研修医を辞めたいと思ったときの対処法

労働環境や人間関係など、さまざまな理由がきっかけで初期研修医・専攻医を辞めたいと思ってしまったときの選択肢は複数あります。

1. 転職する

労働環境や人間関係になじめず、心身に大きな負担がかかっていると感じたら、転職を検討しましょう。労働環境や人間関係は医局や勤め先によって大きく異なるため、転職すれば問題が一気に解決する可能性があります。

ただ、転職先で再び同じ悩みを抱えることのないよう、事前のリサーチは必須です。自分が抱えている悩みや問題を洗い出し、どのような職場なら快適に働けるのかを自己分析してみましょう。その上で、転職先の条件を絞り込めば、理想の職場が見つけやすいです。

なお、転職する際は基本的に、現在の職場で初期研修医・専攻医を続けながら次の職場を探すことになります。初期研修医・専攻医の業務はただでさえ激務で、職探しの時間を作るのは簡単なことではありません。医師専用の求人サイトなどを上手に活用して効率良く転職先を探すことをおすすめします。

 

2. 転科する

専攻医としてどの診療科に属するかは、2年間の初期研修に基づいて決めるのが一般的です。しかし、実際に医局や勤務先で業務に従事した結果、自分に向いていないと気付くことがあるかもしれません。現在の診療科で働き続けることに疑問や違和感を覚えたら、転科を検討するのも一つの方法です。
ただし、新専門医制度の導入により、専攻医の転科の手続きや条件が以前より厳しくなっています。以下ポイント確認し、慎重に検討しましょう。

  • 転科するタイミング:専攻医が転科を希望する場合は、年度の途中での変更は認められず、次の募集期間を待つ必要があります。
  • 研修プログラムの再スタート:転科後は新しい診療科で研修を一から始める必要があり、これまでの経験が一部リセットされることがあります。
  • 専門医資格時期への影響:専門医資格取得を目指す場合、転科によって研修期間が延びる可能性があります。

また、転職の場合と同じく、いざ転科したらやはり元の診療科の方が合っていたと後悔することも考えられます。転科を繰り返すと時間のロスになり、医師としてのスキルや経験、実績を積む際の妨げになりかねません。
転科する際は、異動先の診療科の特徴や、自分に適性があるかどうかなどをしっかりと調べるようにしましょう。

3. 開業医になる

日本の医師は、初期研修と専攻医研修を経て常勤医になるケースが多いですが、初期研修を終えた段階で開業することは不可能ではありません。専攻医として特定の医療機関に属することそのものにストレスや悩みを抱えているのなら、思い切って開業するのも選択肢の一つとなり得ます。
ただ、専攻医の過程を省略すると、医師としてのキャリアがほとんどない状態での開業となります。経験・実績の浅い院長がいる病院にどれだけの患者が集まるかは未知数なので、一般の医師が開業するよりもハードルが高くなることは念頭に置いておきましょう。

4.フリーランス医・バイト医になる

医局や病院を離れ、フリーランスの医師として働くという選択肢もあります。特定の組織に属さなくても医師の仕事を得ることは可能ですが、雇用側が経験の浅さをどう評価するかが鍵となります。仮に仕事が見つかったとしても、報酬交渉で強気に出るのが難しい場面もあるかもしれません。
とはいえ、「まずはフリーランス医として働き、その後のキャリアを模索する」というスタンスなら、報酬にこだわらず柔軟に進めるのも一つの考え方でしょう。
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研修医を辞めたいと思ったら、転職や転科を検討しよう

初期研修医・専攻医は医師として働く傍ら、さまざまな知識やスキルを習得しなければならないため、心身にかなりの負担がかかります。労働環境に加え、人間関係の不満や自己嫌悪、劣等感などに苛まれることもあり、研修医を辞めたいと感じることもあるかもしれません。

無理をして働き続けると、心身を壊す原因になることもあり得るため、これ以上現状を維持するのが難しいと感じたら、転職や転科で環境を変えてみるのも一つの方法です。

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